こんにちは、kirarioインテリアの三浦です。
皆さんは仕事と子育てについてどのように考えておられますか?
仕事と子育てのペース配分や心の持ち方など、100人いれば100通りのスタイルがあるのではないでしょうか。
私はまだ家庭を持っていませんが、いつか結婚して子どもが生まれたら、仕事も夢中で頑張りたいし、笑顔の絶えない明るい家庭を築きたいなとおぼろげに考えています。
でも、周りに子育てと仕事を両立している人がまだ少なく、自分の中にはっきりとしたイメージが出来ていないのが現実。
世の中のママは、どうやって仕事と子育てを両立しているんだろう…?という疑問がずっと自分の中にありました。
そこで、"自分らしく"仕事と子育てを両立されている先輩ママにお話を伺い、記事にすることに!
この企画をきっかけに、育児と仕事の両立に悩んでいる方や両立のイメージが持てない方に寄り添うことができれば嬉しいです。
今回インタビューさせていただいたのは、京都・伏見にある「フリースペース ヨルの真ン中」代表、馬場彩佳さん。
中1・小4・小1・3歳の4人のお子さまを育てられながら、第5子を妊娠されている(取材当時は妊娠中でしたが、先日ご出産されました!)馬場さんは、4人目のお子さまの出産をきっかけに自宅を改装し、「フリースペース ヨルの真ン中」をオープンされました。
そこでは、馬場さんを含めた女性フリーランスの方々がそれぞれのお店や教室、工房を運営されています。
「フリースペース ヨルの真ン中」については、こちらのインタビュー記事でご紹介しております♪
https://www.kirario.jp/content/story/160.html
そんな馬場さんにヨルの真ン中を始められたきっかけや、仕事や子育てへの考え方などをお伺いしました。
ママでありながらも、自分らしくいるためには…?
子育て真っ最中の方も、子育てがひと段落した方も、いつか子どもが欲しいなと考えておられる方も、仕事や子育て、生き方に対するヒントが見つかるかもしれません。
是非ご覧ください!
暮らしの中にある仕事
―― どのような経緯でヨルの真ン中を始めようと思われたんですか?
「3人目までは、パートを2つ掛け持ちして、週6で10時~17時で働いてました。キャリアアップの為に資格を取ろう思っていた時に4人目の妊娠が発覚したんですけど、仕事が好きやったので、復帰する気満々でした。旦那も仕事が忙しいのでワンオペで子どものこと・家のこと・PTAのことってほとんど1人でやってましたね。でも次女の卒園・入学と出産が重なることになって、自分の中でも限界を感じ、このままじゃ自分の体が持たないって思って。大好きだった仕事を手放さなきゃいけないって感じるようになりました。」
「私は仕事というものに執着があったので、手放すのには勇気がいりましたが、状況的に手放すしかなくなった時、自分で何かしてみたい!って思ったんです。でも、周りには、才能のある友達がたくさんいるのに、自分には何も無いって思ってて…。前職ではママ目線でリノベーションや家づくりをする会社の広報として働いていて、月に1回ママさん向けのワークショップを自分で企画運営してたんです。自分には何も無いって思ってたけど、もしかしたら人と人を繋げることが得意なんちゃうかって気付いて!
ちょうどそんな頃、家族5人で住むには今の家は狭いということで、新しい家を探していて見つけたのが中古の2世帯住宅。広すぎるかなと思ったけど、子どもが思春期になってきたら部屋を渡せるしいいかなってここに決めました。
周りの才能ある友達の話を聞いてると、何かを始めるには場所がネックになるんやなって気付いた時に、あれ!場所あるわ!ってヨル中の構想が浮かんだんです。バラバラの仕事をしてる人達が同じ場所で働いて互いに補い合えるっていいなって、周りの友達にやりたいことをプレゼンしたら、皆二つ返事で『よし!やろう!』って言ってくれました。4人目が生まれてからすぐに会議をして、1年間の準備期間を経て、自宅を改装して今のヨル中が出来たんです。」
―― ヨルナカをオープンされて変わったことはありますか?
「仕事をもっとやりたいのに、家庭のことを考えると切り上げないといけないことにストレスを感じてたんですけど、それが無くなりました。今までは仕事は仕事、家庭は家庭って切り分けて考えてたけど、自宅の一角に店があることで暮らしの中に仕事があるようになったんですよね。暮らしのために仕事を寄せていったって感じですかね。自分が好きなことしてる方が、子どもたちも嬉しく思ってくれてると思います。」
「子ども4人もおってこんな仕事しててすごいですねって言われることもあるんですけど、やるかやらへんか自分次第。人間ってやったことがないことに対する恐怖感って大きいと思うんです。この仕事始める時も、自営業なんて未知の世界で、仕事手放すまでめっちゃ怖かったですけど、何でもやってみたらできたの積み重ね。究極、やるかやらへんかやなって思います。
人生なんて、明日死ぬかもしれへんのやから、好きなもん食べて、やりたいことやって、いかに自分の欲求を1個ずつ消化していくかの連続やなって。幸せの基準は誰が決めんの?ってことやと私は思ってるから、それをやりたいかやりたくないかは自分の裁量と責任じゃないですか。
やってないことに対して文句を言う自分も嫌で。子どもがいるからできひんって誰が決めたんや!って、それを理由にすることはやめました。他人軸で生きてると恩着せがましいことが出てきたり、できひん理由を人のせいにしてしまったり。やるかやらないかは自分の中の問題。言い訳やめたら、楽になりました。やってみたら自由はあるって感じがします。」
「ヨル中は、皆が好きなことをするために作った場所なんですけど、自分がいない時もメンバーが子供たちをおかえりって迎えてくれたり、母親に言えないような学校のグチも聞いてくれてたり、結局1番ヨル中に支えられてるんは自分自身やなって思います。」
家庭円満の秘訣は、自分が好きなことをすること
―― 仕事と子育てを両立するうえで、大切にされていることはありますか?
「今は仕事が趣味みたいになっちゃってるから、自分が心地よくいられるために家族にどう機嫌良くなってもらうかって感じで捉えてます。でもやっぱり、お母さんが機嫌良くないと家庭は回らないとずっと思ってて、皆もっと自由になっていいのになってすごい思います。」
「前は"〇〇すべき"に囚われてて、子ども置いて出かけるなんて考えたこともなかったけど、今は旦那に1日預けてママ友と出かけられるようになりました。あれ?そんなんしたらあかんって思ってたけど、意外とやってみたらできるやんって。自分のやりたいことを優先した方が、子どもたちも伸び伸びとしてる気がして、今良い状態やなって思います。やっぱり自分が好きなことやらんと!」
「今の世の中って働きながら子育てすることがスタンダードやから、特に育休中のお母さんは家事と子育てしかしてないと『私全然頑張ってない。何もしてない』って言う人が多いんですよ。いやいや、もう体はバキバキやで?って。家事と子育てどっちもやるの大変やし、すごいんやで?って。私も、『こんなに頑張ってるのに誰も認めてくれない』『自分でも自分を認めてあげられない』って思ってました。自分は何もできてないって否定することで、自分を責めたり、子どもに八つ当たりしたり、周りも傷ついて負の連鎖になってしまうから、もっと皆自分本位でいいのになって思います。そういうお母さんたちが、ヨル中に来て少しでも楽になってくれたらいいなって思ってます。」
「私もずっと、子どもがいるからこうしないとダメやなとか"お母さん"っていう仮面に縛られてきたところがあって、しんどい時期もありました。でも、自分を自分で認められるようになって、すごく変わりましたね。自分を認められない時は、自己肯定感もすごく低かったし、人のことも認められないんですよね。自分に優しくできないと、人にも全然優しくできないし。お母さんこんなに頑張ってるのに!って子どもにもよう言っちゃてました。私には素敵な友達や家族も居たのにそれにも気付かずに、私には何もないって毎日思いながら、自分だけが頑張ってるっていう風に生きてて枯渇感すごかったです。でも、頑張るんやめたら、全然そんなこと言わなくなったし、子どもに頑張ることを共有することもなくなりました。」
「結局、全部自分の中にあるもんなんやなって思います。自分がシンプルになればなるほど、全てがシンプルになっていくなって。断捨離と一緒なんですかね。ほんまにやらなあかんことって実は少ないと思うんで。究極、家族皆が健康やったらいいと思うし。自分の中の『~すべき』が減ったら、自分にとっても楽になりましたね。理想のお母さんはやめて、自分の好きなことやろうって。もうすぐ5人目が生まれてくるけど、今が一番自由だと思います。」
誰かのためにではなく、自分のためを大切に
―― 世の中のママたちに伝えたいことはありますか?
「ヨル中の大きいテーマが"自分に還る"なんです。誰かのためにって悪いことではないと思うんですけど、それによって自分を押し殺して、しんどくなってる人が多いなって思ってます。人の役に立ってありがとうって言われたら嬉しいけど、どこかで『私はこんなにやってるのに』って逆転する時が来ると思うんです。そういう時は自分の心の声に耳を傾けます。でも日々謀殺されてると、自分の声にすら気付けてない人が多いんですよね。だから、自分のために時間を使える場所としてヨル中を使ってもらえたらって思ってます。もっと力抜いて子育てしてもいいんだよ、そんなに頑張りすぎなくてもいいんだよっていうのを伝えたいですね。お母さんって自分が作ったものを食べさせないと、とか自分が子供を守らないとって頑張っちゃう生き物やと私は思ってるんです。ここに来たときは、私こんなに頑張ってたんやって自分のこと認めてあげてほしいですね。」
「ヨル中でも、自分のためにしたことがメンバーのためになることが理想だと思ってます。でもそれって意外と難しくて、集団で動いてると皆のためにやらなあかんっていうことに時々引っ張られるんですよ。それが続いていくと、こんなにやってあげてるのに感が出てしまうのが私は嫌です。皆やってるからやらなと思ってやると、どっかでおかしくなるよっていうのは常々メンバーに言ってます。ほんまに自分がやりたいことをやって、それがたまたま他のメンバーのためになったらラッキー!良い連鎖が良い環を生んでいくっていう、それでいいんじゃないかなって思います。なので自分の中で『こんなにやってるのに』っていうフレーズがリフレインしたら、それを辞めるようにしてます。これは、子育てにも言えることで、自分が好きなことやって笑ってたら、子どもたちも機嫌良く過ごせると思うんです。」
いかがでしたか?
「お母さんの機嫌が良くないと家庭は回らない」とおっしゃる馬場さん。
誰かのためにではなく、「自分のために」を追求することが結果として家族をはじめ、周りの人たちと心地よい関係性を築くことに繋がるのかもしれませんね。
子どものため、仕事のため、旦那さんのため、と自分がやりたいことを我慢して頑張りすぎてしまうこともあると思いますが、そんな時は頑張っている自分をしっかりと認め、「自分に還る」時間を作ることが、自分らしくいられるひとつのきっかけになるのかもしれません。
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