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日々の暮らしに彩りをプラス

ハンドメイドの革工房 Rim(リム)

使い込むほどに味わい深く、愛着が湧いてくるのが魅力の革小物。
シンプルなデザインが多く、ビジネスシーンからカジュアルまで幅広いテイストにマッチするので、お財布やキーケースといった普段持ち歩くものに取り入れている方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな革小物を、裁つ、貼る、縫う、磨く、といった全ての工程を手作業で行い、オリジナル商品を制作されている「革工房Rim(リム)」さんをご紹介したいと思います。



昔懐かしいレトロな木枠にガラス張りの外観が目を引く「革工房Rim(リム)」。









「京都市役所前」駅を降り富小路通りを10分ほど北上した左手に現れる、昔懐かしいレトロな木枠にガラス張りの外観が目を引くお店が「革工房Rim(リム)」です。
店内は手前がショップ、奥が工房になっており、商品を見るだけでなくその作っている工程も間近で見ることができます。

ショップに置かれている商品は、財布やキーケースといった定番小物から、バッグやブックカバー、アクセサリーに至るまで多種多様。どれも色とりどりでとってもカラフルなんです!思わず手に取ってみると、初めて触るのに、その瞬間に手に優しくなじむような感触が何とも言えず、1点1点人の手によって丁寧に作りあげられてきた温かみを感じることができます。



子どもの頃に感じたワクワク・感動が蘇る。





今回お話をお伺いしたのは、オーナーであり製作者である押野敬子さん。

押野さんがレザークラフトに目覚めたきっかけは、友人からもらった革の切れ端。その頃は会社勤めをして働いていたのですが、その切れ端を使って小物を作ってみた際、子どもの頃手芸が大好きで家庭科の授業が楽しみだった気持ちが蘇ってきたのです。
「あぁ、そうだ!私はモノづくりが大好きだった!」そんなワクワクした気持ちや完成した時の達成感が忘れられなかったのと、会社員として働き続けるより、何か自分が没頭できるものに携わって生きていきたいという想いが重なり、一歩踏み出すこととなります。

スタートは、「あじき路地」という清水五条の近くにある築100年以上の町家長屋でした。そこは若手作家が職住一体しながら創作活動を行っている場所で、押野さんはその一室に入居してお店をオープンします。そこから約7年の歳月を経て、晴れて独立したショップ兼工房を現在の場所に設けることとなるのです。



すべて手作業だからできる、丁寧な仕上がり。





先にも伝えましたが、Rimの商品はすべてが手作り。
機械を使わず手で裁ち、ヨーロッパの伝統的な技法を用いてひとつひとつ丁寧に手縫いしていきます。




「菱目(ひしめ)打ち」・・・こちらのフォークのような工具で縫い目の穴をあけていきます。



穴があいたら、麻糸で塗っていくのですが、麻糸は縫う前に蜜蝋をひきます。麻糸は毛羽立ちやすいので、この工程をひとつ取り入れるだけでピンとした強い糸に変化するのだそう。このひと手間も、手作業ならではですよね。
麻糸は2本の針に1本ずつ通し、交差させながら縫っていきます。





最後に大切な工程が「コバ磨き」。コバとは革の端っこや切り口部分の事。ここは表面ではないので白っぽくなっており、そのまま放っておくと線維がほつれたり、割れたりして傷みの原因になります。やすりで整えエッジ(角)を落とし、蝋等を塗りヘラで磨き上げていきます。これによって強度が格段に増すのだそう。革製品に詳しい人は、まずこの「コバ磨き」をチェックされることも多いのだとか。

オーダー品の場合、革と糸を選んでネーム等を刻印してもらうこともできます。自分だけのオリジナル革小物なんて、素敵ですよね。



持ち主と共に育ち、変化する。



Rimの商品は、すべて「ヌメ革」を使用しています。ヌメ革とは、植物の渋に含まれる成分のタンニンで鞣(なめ)した革のことを指します。
丈夫で肌なじみの良いところが特長で、油脂を多く含んでいるため手に吸い付くような温かい手触りが心地よい革になっています。他の革に比べて繊維の目が詰まっているため、初めは少し固いのですが、使い続けるほどに柔らかくなり、手の脂が染み込むことでツヤも増し、味わい深く変化していきます。
押野さん自身がたくさんの革を扱い、触れていく中で、一番「しっくり」きたものがヌメ革なのです。

押野さん曰く、「革小物は持ち主と一緒に育っていくもの」。
同じ商品を買われても、使い方やその持ち主の性格によって数年後には全く違うものになっているのだとか。購入して数年後、修理に持ってこられた際、その持ち主とともに過ごしてきた過程が垣間見えるようで面白いのだそうです。



自分も周りも楽しみながら、続けていく。



押野さんの今後の展望は、「自分も周りも楽しみながら、続けていくこと」。作品のアイデアの源泉は、常に「こんなものがあったらなー」という自身が生活の中で感じるもの。その感覚に共感し、いいな、と思ってくれる人が在り続けることで作り続けることができる。
自身の感覚も年月とともに変化し、磨かれていくはずの中で、これからも「あったらいいな」をカタチにできる状況を続けていくことができたら・・・と考えているそうです。
また、自分自身が感じたレザークラフトの面白さを多くの人に知ってもらうことにも積極的です。今は状況的に開催できていないワークショップもいずれかのタイミングでは再開し、意外と簡単に作れるものも多く、力を使うこともないので女性でも気軽に取り組みやすいものだということを広めていきたいのだとか。

自分で作る一点物の革小物。日々の暮らしに彩りを添えてくれる存在になりそうですね。




いかがでしたか?
Rimでは「既製品」と「オーダー品」の他、ショップやレストラン等とのコラボ製作も対応されているのと、オンラインでも購入可能ですので、是非HPをチェックしてみてください♪

<Leather craft Rim>
〒604-0964
京都市中京区富小路通二条上る鍛治屋町377-1
【営業時間】
金曜日〜日曜日 13:00〜17:00
※現在は上記時短営業となっています。今後の営業時間はHPをご確認ください。

TEL・FAX:075-708-8685

https://www.rim-works.com/


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