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浅煎りコーヒーで繋がりを

「alt.coffee roasters」

皆さんは、浅煎りコーヒーを飲んだことはありますか?
私は以前、コーヒーについて調べていると【浅煎りコーヒー】というワードが出てきたことから、どんな味がするんだろう?飲んでみたいな~!と思い、京都で浅煎りコーヒーを提供しているカフェ「alt.coffee roasters(オルトコーヒーロースターズ)」を見つけました♪
オーナーの中村さんへ「alt.coffee roasters」のコーヒーやお店での取り組みなどいろんなお話しを伺いましたよ☆



福祉施設から、コーヒー文化の土地メルボルンへ

「alt.coffee roasters(オルトコーヒーロースターズ)」は、京都地下鉄東西線の二条城前駅から南西へ徒歩6分ほどのところにあります。
水色にペイントされた壁が目印となっていますよ。また、ドアノブにはポルタフィルター(コーヒーマシンの取っ手部分)を使用していたり、カウンターの真上にはマグカップ型の照明があったりと、オーナーの中村さんがこだわり尽くされた工夫がたくさん詰まっています♪





元々、「alt.coffee roasters」のオーナー中村さんは、福祉施設の教員として働いていました。中村さんは、福祉施設にて障がいのある子どもの保護者から「この子は、学校を卒業後、就職が出来るのだろうか?就職しても暮らせるほどのお金をもらえるのか。」と不安の相談をされることもあったそうです。そのような相談が多数ある中で、中村さんは“関わるだけでなく、この方たちも含めた、いろんな状況の方たちが豊かに生活出来るようにしていくほうが良いのでは?”と思い、栄養士ではない他の何かを見つけるために、「カフェ」という選択をします。





中村さんは苦みのあるコーヒーが苦手だったところ、オーストラリアで始めて苦みのない浅煎りコーヒーを飲まれて衝撃を受けられました。当時の日本には浅煎りコーヒーのお店がなかったこともあり、「コーヒーだと焙煎も自分で出来るし、支援にも繋がるかもしれない」という考えのもと、 浅煎りコーヒーが発展していたメルボルンにて焙煎の勉強をスタートされました。
オーストラリアでは、朝にコーヒーを飲む習慣があり、カフェは14時頃に全て閉まってしまうそうです。そのため、カフェの仕事以外でもコーヒーを淹れられる場所がないかと思っていた中村さんは、メルボルンでホームレスの方にコーヒーを淹れるボランティアに参加されました。人々への支援もしつつ、コーヒーと共に働くことが出来ることで、本当にしたいカフェへの道が近づいたそうです。



普通でなくていいお店

中村さんは、オーストラリアで日本の文化と離れたことにより、日本人と海外の方の心理的な面の違いや教育面の違いを目にされました。日本の国語の授業では、「著者はどのように思っているのでしょう」と、“人の気持ちを察する”ような教育をされてきていますが、海外では反対に「皆さんはどう思いますか」と“自分の意見を伝え合う・他者の意見も聞く”といったみんなでディスカッションする場を用いるそうです。
そういった教育の現場を目にした中村さんは、「日本もこんな風に誰かの意見を察して動くのではなく、自分の意見を尊重して、もっと自由に、自分の気持ちを大切にして生きたらいいのにと思いました。また、“普通”といった言葉は“みんな同じ”と感じるためあまり好きではなんです。なので、オーストラリアへ行ってからは自分の気持ちに寄り添って、より個性を出せるようになりました。」と仰っていました。

実際に、カフェの中でもいろんなお客さんが来店されるそうなのですが、その方たちとお話ししていくうちに、ポジティブで自由な中村さんの印象が電線し、お客さん自身の性格や雰囲気が“自然と変わられていく”という嬉しいことも起きているそうです! とても明るくポジティブな中村さん。いろんな知識もあり、本当に聞いていて面白く、私ももっと勉強したいなという気持ちになりました♪



この看板は、中村さんの手作りです。カフェの名前にあるalt.は「新しい選択肢」という意味合いを持つオルタナティブから用いられ、本当の意味での自分に優しい選択肢をして欲しい(例えば、身体や環境にもいいものなど)という願いから、altをお店の名前に付けたそうですよ。
コーヒーの細胞は【ハニカム構造】というハチの巣のような六角形をされていることから、看板に描かれているその六角形にも「alt.coffee roasters」独自の理由があります。それは、点と点を線で繋いで六角形が出来ているように、様々な優しさで人と人との関わりを繋いでいけるようにという思いが込められていますよ。



身体にも環境にも優しいものを

「alt.coffee roasters」は、【身体に良いもの・身体が整うもの】をコンセプトにしています。動物性のものを一切使わず、オーガニックのものを使って中村さん独自のレシピでヴィーガンスイーツも販売しています。
料理もコーヒーの焙煎も科学のようなものと中村さんは言います。「例えば、スイーツを作るときに、風味や色を付けるためにバターを使われていると思います。その時にわざわざバターを使うのではなく、バターのような風味や色の代わりになる他の食材へ代用したらいいと思うんです。なので、どんな料理やスイーツにしても科学的に理解し、他の食材に置き換えてみると、美味しいヴィーガンスイーツも作れるのではと思い、いろんなレシピを開発しています。」と教えてくれました。
ちなみに、「alt.coffee roasters」で販売しているクッキーには、コクと甘みが出るよう、バターの代わりに甘酒を使用するなど、知識豊富な中村さんの工夫が施されていますよ。
また、11月のお花・金木犀を使ったメニューもあります。中村さんは、金木犀のお花が食べられることを知っていたことがきっかけで作ってみたそうです。金木犀をジャムにすると美味しく、リンゴと合わせたら甘味が出てもっと美味しくなるんじゃないかなと、他にはないようなメニューを日々開発されています。
※期間限定のメニューにつきましては、alt.coffee roastersにてご確認下さい。



中村さんに淹れていただいた、浅煎りコーヒーのハンドトリップコーヒーは、後からフルーツのような甘味と酸味がありスッキリしていて美味しかったですよ♪



中村さんは、栄養士の資格があることから、「直観で“この材料”と“この材料”を合わせたら「こういう味になりそう」という組み合わせがなんとなくわかるんですが、いつも「どうなるのだろう??」と気になってきて、思い立ったらすぐ行動したい性格なのもあり、やってみるまで眠れないんです。(笑)」と一つ一つのことに熱心な中村さんの姿が見られました。





日本の文化とコーヒーを繋いで

「alt.coffee roasters」には、遠方からはもちろん、京都の職人さんもよく来られるそうです。
中村さんは、「現在、昔ながらの日本文化を引き継ぎたいと思われる方が少なくなってきていたり、京都の伝統工芸の職人さんなども世界情勢の影響もあり大変困っていたりする状況を耳にします。冠婚葬祭がないので、着物作りもなければ、和菓子も提供される場も少ないというお声が多いので、カフェでも何か出来ないか提案出来たらいいなと思い、コラボ企画を開始し始めました。」と他にもいろんな挑戦をされています。
和菓子職人さんとコーヒーと和菓子をペアリングしたり、手毬の職人さんとオーガニックコットンで出来た糸を使って手毬のワークショップをしたりと日本の伝統に触れる機会も作っていきたいと今後の活動についても教えていただきましたよ。







いかがでしたか?
中村さんは、“身体に良いもの”を思いつくと即行動され、日々研究し続けられています。
店内には職人さんとのコラボ企画のもの以外にも、コーヒーを煎れた後の出涸らし(でがらし)とハーブやお花で出来ている、手作りせっけんまでも販売していますので、是非カフェへ訪れたときに手に取ってみてはいかがでしょうか♪


▼alt.coffee roasters
京都府京都市 中京区 神泉苑町 28-4
OPEN:11:00~18:00(L.O. 17:45)/ 不定休
(店休日は、インスタグラムで随時お知らせしています。)
HP:https://altcoffee-roasters.com/
Instagram:https://www.instagram.com/alt.coffee_ro/



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