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まるでおとぎ話の風景

美山かやぶきの里

京都市内から車で約1時間半のところにある京都府南丹市美山町。
そこには、豊かな自然のなか、昔ながらのかやぶき民家が軒を連ねる、まるでおとぎ話のような風景が広がっています。

今回は、タイムスリップしたような気分を味わえる、「美山かやぶきの里」へいってきました!

美山かやぶきの里とは



京都市から車を走らせること、約1時間半。
広大な自然の中に、かやぶき屋根がたくさん見えてきました。
「美山かやぶきの里」です。

ひな壇上にかやぶき屋根が並ぶその風景は、まるでおとぎ話の世界に紛れ込んだかのよう。
39棟のかやぶき民家が軒を連ね、その主屋は近くを流れる由良川の流れと並行に配置されています。



「日本の原風景を残すところ」として評価された美山かやぶきの里は、平成5年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
そこでは、住民の方々が景観を支える農村の暮らしを守りながら、生活されています。

かやぶきの家ってどんな家?





茅葺(かやぶき)の茅(かや)とは、屋根を葺く草の総称のこと。
茅の材料には、主にススキや稲わらが使われます。

美山のかやぶき民家の造りは「北山型民家入母屋造り」と呼ばれ、江戸時代(230年前)から明治時代(150年前)に建てられたものが多いそうです。



かやぶき屋根は、夏は涼しく、冬はあたたかい、通気性と断熱性を兼ね備えていることから"呼吸する屋根"と言われています。
その断熱性・保温性・通気性・吸音性・雨漏り防止効果は現代のあらゆる建築材料と技術をもってしても超えることは難しいんだとか。
また、美山町は冬になるとたんまりと雪が積もる町。
かやぶき屋根の急勾配は、雪をずり落とし、家を守るという効果もあるんです。



村では、20年に1度のサイクルで古くなった屋根から片面ずつ順番に茅替えを行っており、役目を終えた茅は、畑の隅に積まれ、土に戻り、肥料となります。
先人の知恵や伝統を守り、長く自然と共存され続けているんですね。
茅替えは雪のない4月から11月の間に行われ、見学できることもあるそうですよ。





そんなかやぶき屋根の最大の弱点は、火事に弱いこと。
町を火事から守るため、いたるところに放水銃が設置されています。
毎年5月と12月には火災予防講習と点検のため、放水銃の一斉放水が行われます。
この放水を通して文化財を火災から守ることの大切さを理解するきっかけになれば素敵ですよね。

年に2回だけ見ることのできる、かやぶきの里が水のアーチに包まれる景色。
一度は、訪れて見てみたいものです。

かやぶきの里をぶらり散歩





かやぶきの里ではかやぶき民家が見られるのはもちろんのこと、道端に生い茂る草花も楽しむことができます。



まずお出迎えしてくれたのは、幹まで葉で覆われた、立派な木。
そのブロッコリーのような見た目に、なんだかほっこりとしてしまいました。





案内板を過ぎて道を進んでいくと現れたのはレトロな丸形ポスト。
最近では見なくなったこの形のポストを見ていると、なんだか懐かしい気持ちになります。



ここでは、実際に住人の方がかやぶき民家で生活されています。
お家によって、植えられている木や植物が違ったり、かやぶき屋根や建物の構造が違ったりと、かやぶき民家それぞれの違いを楽むことも醍醐味かと思います。



お庭に咲き誇る花には、蜂をはじめとした虫達が吸い寄せられ、花と戯れていました。
写真に収めることは出来ませんでしたが、モンシロチョウがたくさん飛んでいる光景もとても素敵でしたよ。



こちらのかやぶき屋根からは、なんと新緑が芽を出していました。



こちらのお家は、軒先に道具たちが素敵に並んでいました。
ここに住む人は、どんなご飯を食べ、どのように時間を使い、どんなことを感じているのだろう……と、この町で暮らす人々の暮らしを覗いてみたい気持ちになります。



こちらは、かやぶき民家に泊まれる「かやぶきの宿 久や」。
かやぶきの里内には、かやぶき民家での暮らしを体験できる宿が2つあります。
ここでの暮らしが気になる方は、ぜひ一度宿泊されてみてはいかがでしょうか。

最後に







いかがでしたか?
かやぶき民家と自然豊かな景観を楽しめる「美山かやぶきの里」。
今回は6月中旬に訪れましたが、山奥にある美山町は、季節によって四季折々の豊かな景色を堪能できる町です。
違った季節に行くのも、全く別の場所を訪れたような気分を味わえるかもしれません。

訪れている間の時間はとてもゆったりと流れ、忙しなく過ぎる毎日を忘れさせてくれるような効果がありました。
京都旅行やおでかけの際に、訪れてみてはいかがでしょうか?

▽美山かやぶきの里
〒601-0712
京都府南丹市美山町北
駐車場営業時間:夏季(4月-11月)9時~17時、冬期(12月-3月)10時~16時


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